チェス終盤のデータベースを活用してみよう

 ゲーム開始時には白黒両軍合わせると32個の駒がありますが、チェスは将棋と違って取った駒を使えないので、ゲームが進むにつれて盤上に残っている駒の数が減っていきます。

 驚くべきことに盤上の駒が7個以下になった局面については、最善手がテーブルベースと呼ばれるデータベースに収められています。駒数の少ないチェックメイトの形から可能な形を逆再生していくという、とてもシンプルなアイデアでデータベースを構築していくそうです。実際、今この瞬間も計算が続けられていて、駒32個以下のデータベースを作るべくコンピューターが動き続けているとのことです。

 データベースの容量は莫大なので、自分のPCにダウンロードしようとすると大変なことになりますが、実は駒が6個以下のデータベースについてはこちらのサイトで誰でも簡単にアクセスできます。

 →Nalimov EndGame TableBase

 例えばキング+2ナイト対キングの局面だと強制的にチェックメイトにする手順が存在しないことが知られていますが、この劣勢側にポーンが一つ多いと優勢側が勝てることがあります。実戦的にはとても難しいですが、この場合は駒が双方合わせて5個しか残っていないのでこのデータベースを見ると一発で答えがわかってしまいます。

 具体的に一つ局面を見てみましょう。

図 2N+K vs P+K



 ここで白番だと1.Ng6!以下23手でチェックメイトになるそうです。そして黒番だと1…g6+で引き分けとのことです。


 データベースでエンドゲームの神秘が明かされてしまうと、ロマンが少々薄れてしまう気はしますが、終盤研究の精度を上げていく上では非常に参考になるでしょう。具体的に局面を設定すると一瞬で最善手が示されます。なぜその手が最善手になるのか、そして、それが自分の考えた手と違った場合は、その自分の手ではなぜダメなのかを考えながら活用すれば非常に役立つものになるでしょう。