最短手数でのチェックメイト

 「チェスって1試合どれくらい時間がかかるのですか。」

とか、

 「チェスって大体何手くらいで決着がつくのですか。」

という質問をよく受けます。

 試合時間に関しては持ち時間次第なので、すぐに決着がつく場合も一日いっぱいかかる場合もあります。ちなみに私の場合は最短5分、最長7時間です。

 さて、本題の手数に関してですが、平均は大体40手前後といわれています。ただ、試合の展開によってかなりばらつきがあります。


 そんな中で最短の決着はというと・・・


 なんと黒が2手でチェックメイトにするという手順があります。

 白が完全に自滅する形になるのでFool’s Mate(フールズメイト;おバカメイト)と呼ばれています。局面図付きで流れを紹介します。

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フールズメイト手順

1.f4(図1)

図1 黒番


 この手自体は普通の手ですが、キャスリングする前のe1-h4ダイアゴナル(黒にとってはe8-h5ダイアゴナル)は一番弱い筋で、ちょっとした不注意が致命的な結果を招くこともあります。

1…e6(図2)

図2 白番



2.g4???(図3)

図3 黒番


 単純に自滅の一手です。これ以上ない悪手ということで疑問符を3つ付けました。

2…Qh4#(図4)

図4


 白は駒を一個も取られていないのにこのチェックから逃れることも、間に駒を挟んでキングを守ることもできず、チェックメイトです。

 衝撃の結末です!!

まとめ

 フールズメイトそのものが実戦でできることはまずありません。しかし、キャスリング前のe1-h4ダイアゴナル(黒にとってはe8-h5ダイアゴナル)は一番の急所になっています。このことを使ったタクティクスは実戦でも時々見かけることがあります。絶対ではありませんが、「キャスリング前にfポーンを進めることは危険が伴うことがある」と頭の片隅に置いておくとよいかと思います。